ボッチャ甲子園で桐が丘ポローニアが優勝!スーパーショットの連続で会場が沸く【第10回全国ボッチャ選抜甲子園】

第10回全国ボッチャ選抜甲子園大会で優勝した桐が丘ポローニア(撮影:越智貴雄)
真夏のもう一つの甲子園大会で、熱い戦いが繰り広げられた。
第10回全国ボッチャ選抜甲子園の決勝大会が7日、東京都墨田区ひがしんアリーナで開催された。決勝では、東京都の筑波大学附属桐が丘特別支援学校の「桐が丘ポローニア」が埼玉県の蓮田特別支援学校の「ロータスDREAMS」を4対2で破って優勝した。

狙いを定める桐が丘ポローニアの勝田凛華選手(撮影:越智貴雄)
昨年は4位に終わった桐が丘ポローニア。今大会は予選を1位で通過し、優勝が目標だった。決勝戦では第3エンドを失い3-2の1点差まで追い上げられたが、最終第4エンドで根岸勇気選手がジャックボールにピタリとつけるボールを投げると観客席が大きく沸き、そのまま最後まで逃げ切った。

優勝した桐が丘ポローニアのキャプテン・下村侑生選手(撮影:越智貴雄)
キャプテンの下村侑生選手は試合後に「むちゃくちゃうれしい」と笑顔を見せ、「パラリンピックに出場したい」と自身の次の夢を語った。4人のメンバーは、試合に臨む前にそれぞれ手の甲に「落ち着いて」(根岸選手)、「深呼吸」(吉成航汰選手)、「必勝(下村選手)、「ポジティブ」(勝田凛華選手)と自分が大切にしている言葉を書き込んでいた。試合中は話し合いを大切にし、勝田選手は「仲間と自分の意見をうまく合わせて作戦を立てることが目標だった」という。コミュニケーションを重視したチーム作りで、第1回大会以来となる2度目の優勝に輝いた。

エキシビションマッチに参加した、稲荷山養護学校(長野)の「Fox Boccias」の選手たち(前列中央の3人)と、火ノ玉ジャパンの選手、タレント、関係者の皆さん(撮影:越智貴雄)
決勝戦の前には、エキシビションマッチ「火ノ玉よりも熱く燃えろ! NECプレゼンツ 炎のチャレンジマッチ」も開催された。初出場で予選敗退した稲荷山養護学校(長野)の「Fox Boccias」の選手たちが、日本代表「火ノ玉ジャパン」の江崎駿選手や唐司あみ選手、タレントのレッド吉田さんらと対戦し、会場を沸かせた。

大会MVPに輝いた蓮田特別支援学校「ロータスDREAMS」の内田篤生選手(撮影:越智貴雄)
今大会は予選に45校が参加。決勝大会には予選を勝ち抜いた15校と昨年優勝校の船橋夏見特別支援学校(千葉)の「なっつみーズ」がシード校として出場した。
また、大会MVPには準優勝の蓮田特別支援学校(埼玉)の「ロータスDREAMS」から内田篤生選手が選ばれた。
(取材・文:西岡千史)