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山本悲願の初V「念願かなってうれしい」 大分国際車いすマラソン2016

最後のデットヒートを制しガッツポーズでゴールする山本浩之(撮影:越智貴雄)

最後のデットヒートを制しガッツポーズでゴールする山本浩之(撮影:越智貴雄)

 30日、世界最大規模の車いすマラソン大会「第36回大分国際車いすマラソン大会」が大分市で開催され、フルマラソン男子最速クラス(T34/53/54)で、山本浩之が1時間26分02秒の記録で優勝した。2位は1時間26分03秒のタイムで鈴木朋樹。3位には1時間26分05秒でエレンスト・ヴァン・ダイク(南ア)が入った。日本人が本大会で優勝を果たしたのは、第26回大会で優勝した笹原廣喜に次ぐ10年ぶり2人目の快挙となった。

 競技後、山本は「本当にもう感無量です。(大分での優勝が)こんなに気持ちがいいとは思いませんでした。地元国内開催の大会で日本人が勝てていなかったのは、自身にとってもこれまで何度も悔しい思いがありました。毎回毎回、勝てるように努力してきましたが、海外の壁を越えることが出来ませんでした。今回、ようやく優勝することができ、念願かなって嬉しかったです。この結果が、若手選手にもいい刺激になってくれたらと思います。たくさんの応援してくださっている人たちに応えられたのがなにより嬉しい。4年後の東京を目指して頑張りたいと思います」と笑顔で話した。

1位 山本浩之 1時間26分02秒
2位 鈴木朋樹 1時間26分03秒
3位 E, ヴァン・ダイク 1時間26分05秒
4位 西田宗城 1時間26分11秒
5位 副島正純 1時間29分24秒

大分国際車いすマラソンとは

 大分国際車いすマラソン大会は、1981年の“国際障害者年”を契機に、障がい者医療の専門医で社会福祉法人太陽の家の創設者・中村 裕博士(故人)の提唱により初められた大会です。世界で初めて「車いすだけの国際マラソン大会」としてスタートし、その後毎年開催されるようになり、現在では国際パラリンピック委員会の公認大会となり、国内外から世界のトップアスリートが集まる世界最高峰の大会となっています。
 第30回大会より上位選手には、賞金が授与されるようになり、カテゴリーにより分けられていますが、男女それぞれの最速クラス(T34/53/54)では、1位に100万、2位に50万、3位に30万が授与され、タイムボーナスも設定されています。
 また、マラソンの最速クラスの世界記録は、男女とも本大会で生まれています。ちなみに、男子の世界記録は第19回大会(1999年)でスイスのハインツ・フライ選手が出した1時間20分14秒。女子は第33回大会(2013 年)にスイスのマニュエラ・シャー選手と土田和歌子選手が出した1時間38分07秒。
 さらに、毎回同じ場所で行われ、30年以上の歴史を持つ車いすマラソン大会は、世界でもこの大会だけであり、昨年35回までの参加者は延べ10,711人(うち海外からの参加国は計76か国・地域/2,285人)に達しています。 ここまで大きな規模で開催される車椅子マラソン大会は他にはありません。

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